ガンプラブログなんかを見ると、けっこう簡単にスジボリできそうな記事が多いのですが…
私は普通に苦労しました。
今回は苦悩しながらスジボリに奮闘する様子をなんとなくご紹介します。
単純に他人の工作方法ってなかなか見ることもないので面白いかな、と。
ホントにリアルな経験談をご紹介しますので、これからスジボリ始めよう、という人がチャレンジするきっかけになれば幸いです。
まずは「道具編」です!
初スジボリは難しい
初めてスジボリにチャレンジしたときは、ハイキューパーツのラインスクライバー、スジボリ用ガイドテープを使いました。
…なんかガイドテープはちゃんとくっつかないし、ラインスクライバーは「ギギギ…」って感じで上手く線が引けないし…で苦戦したのを覚えてます。
「スジボリのコツは、ある程度力を入れて線を引くのか!」と思っていました(実は違うことに後で気が付きます)。
ちなみにコレが生まれて初めてスジボリした作品です。悪くないでしょ?
…ってコレ、スジボリ失敗して予備機2個くらい潰してます。
失敗したら予備パーツって、贅沢な使いかたです。
まぁでも、粗くても写真にするとそんなに気にならないので…というのは最近悟りました。
ガイドがけっこういい加減なので、左右非対称の箇所が結構あります。
スジボリ転換期
スジボリに限らずですが、ガンプラはある程度ツールに左右されると思います。
「あんなに難しかったスジボリがこんなに簡単に…」と1段階レベルが上がります。
テクじゃなくて道具です。
まず「ニチバン クリアラインテープ」という存在を知ります。黄色のナイロンテープみたいなやつです。
けっこうな粘着力と曲線にもフィットする追従性、これでまずガイドが安定します。
次にBMCタガネ…これはもはや入手困難ですが、切れ味が違うとこんなに違うものか、と驚愕します。
ちなみにこの時「ケガキ針」もなんとなく持っていましたが正直効果がよく分からず、タガネ直が多かった気がします。
この時期はまだ「オーバーラン」(スジボリが勢い余ってはみ出す事)しまくっていた気がします。
スジボリ低迷期
低迷期なんて偉そうな事言ってますが、所詮初心者なので鼻で笑ってください。
…さて、まもなくしてBMCタガネを折ってしまいます。
確か、作業中に手がすべって机に落ちただけだったと思います。先端が無くなっていました。
BMCタガネはすでに「いつも売り切れ」「いつ発売するか分からない」「発売されたら瞬殺」状態で、手に入れることは難しい状態でした。
そこで見つけたのが、コレ。ファンテック 斬技シリーズ スジ彫りカーバイト 。
一緒にに購入したのは、VIAEON ラインチゼル 斬技 ホルダー。
太目のマジックみたいな感じのホルダーです。
実はこれがダメでした。なんか感覚が違う!彫りにくい…。
結局、ハイキューパーツのラインスクライバーに戻ります。ここで苦悩の数か月を過ごします。
新しい出会い
これはTwitterでフォロワーさん(師匠)に教えてもらいました。
シモムラアレック 職人堅気 ホーリー。
確実にコレでスジボリの苦手意識が軽減しました。
切れ味が鋭く、指でつまんで近距離で使うからかオーバーランも減りました。
…ちなみにこの時期、BMCタガネも入手していたんですが、ホーリーで彫って、BMCタガネは仕上げ用に使うって感じでした。
コレ、ホーリー使っていた時期ですね。
作品のクオリティはともかく…スジボリの修正等は少なかった気がします。
肩のスジボリとか見ると、切れ味するどそうですね。粗いですがw
君にきめた!
さて、しばらくホーリーで安定するんですが…紛失します。
BMCタガネは残っているものの、破損すると替えがないので怖くてメインでは使えません。
そこで、しばらく眠っていた、あの子に再注目します。ファンテック スジ彫りカーバイトです。
使い辛くて、すぐに使わなくなってしまったのですが、試しにホルダーを変えてみることにしました。
『ファンテック 斬技シリーズ 斬技ホルダースリム』 …びっくりしました。
初めてファンテックの実力に気づきました。
これは使いやすい!ホルダー替えるだけでこれだけ違うか?とびっくりでした。
切れ味も十分、コントロールもしやすい、しかも安価&手に入りやすい!
ちなみに、ファンテックのスジボリカーバイトは数種類持っていますが、主に使用するのは下記の3種です。
意外とこれだけで事足りたりします。
●カーバイト0.1mm
HGのスジボリでメインに使います。後で切り口を整えるので、実際には0.15~0.18くらいの幅になっている気がします。
●カーバイト0.2mm
MGのスジボリで使います。基本は0.1で事足りるのですが、もともとある太めのパネルラインとかは、0.2で彫りなおしてやるとちょうど良かったりします。使用頻度はそんなに高くないかも?
●カーバイト0.5mm
主にマイナスモールド入れる時に使います。スピンブレードで彫りこんで、0.5mmのカーバイトで形を整えます。
ファンテック+ホルダースリム がメインになった頃の作品です。
なんか安定してきた気がします。
ミスはもちろんしますが、オーバーランはほとんどなく、リカバリーも上手くなってきたので、ミスした時に動揺することも少なくなってきました。
そして何故かケガキ針も普通に欠かせなくなってくるという不思議。
そして2024年、最新の相棒は…(追記)
さて、2024年11月…このブロックだけ追記しています。
2024年現在、ツールが少し新しくなっています。
一時期の入手困難もだいぶ和らいできたので…今の相棒は実はコレです。
『量産型 BMCタガネ』
普通のBMCタガネと何が違うか、というと
軽い、グリップしやすい、丈夫…というところでしょうか。
タガネ部分とプラスチックのグリップが一体化しているので、非常に軽い。
本家のBMCタガネやカーバイトと比べても非常に軽い。切れ味は言うまでもなく…といったところです。
ただ、スジボリ堂は納期が少し時間掛かるのと、やはり常時販売している訳ではないので
手軽さの面ではカーバイトには劣ります。
この辺が量産型BMCタガネを使った作例でしょうか…。
ちなみにガイドテープも『ハイキューパーツ スジボリ用ガイドテープ』を併用しています。
硬い、強粘着…直線はやっぱり硬いガイドだと安定します。
あ、もちろんニチバンも併用しています。
最後に
私は、上手くはないですがスジボリするのが好きです。
無心にスジボリしていると時間が経つのも忘れます。
苦手意識も持っている人は、まず他のツールを試してみるといいかもしれません。
「なんであんなに時間掛かっていたんだ?」と思うような、凄いツールに出会えるかもしれません。
ガンプラを作っていると、ツールを変えて1段階レベルがあがる、というのを感じる時が多々あります。
いかがでしたでしょうか?…私、まだまだ苦悩中です。
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